Double Overtime

思った事や体験談を適当に。

アイスを愛す

唐突だが、「好きなアイスクリームの味は?」と聞かれたら、皆さん何と答えるだろうか。

良く言うと博愛主義、悪く言うと八方美人な自分はかなり迷う。

しかも一つに絞れとか言われると、悩む。かなり悩む。

 

幼少の頃はレディーボーデンのバニラが好きだった。というか、あの当時はアイスクリームと言えばバニラしか無かったと言っても過言ではない。しかも、レディーボーデンのバニラとか当時では高級品で、それが好きだなんて子供のくせに贅沢な!と突っ込まれるような時代だった。確かに財政的には「バニラといえばホームランバー」のくせに、バニラアイスは親が買ってきてくれたので、その状況を甘受しまくっていた。

 

しかしその後、ハーゲンダッツという海外からの刺客と出会って衝撃を受けた。初めて筑波万博でハーゲンダッツのバニラ味を食べた時、あまりのバニラの濃厚さに感激した。バニラの黒い粒が入っているのだ。「こんな高級アイス、どこで食べられるんだろう!海外に行かないと無いの!?」と。その当時は、今のように普通にコンビニでハーゲンダッツが買える時代が来るなんて思ってもいなかった。「ハゲっぽい名前のアイスまじうまー!また食べたいなー」っていう、いかにも子供の考えそうな事だけは思ってたけど。これが今やどこのスーパーでもコンビニでも買えるとか、まさに贅沢にも程がある。

 

しかもその直後、更に衝撃を受ける出来事があった。サーティワンアイスとの出会いだ。小学生の頃通院していた歯医者の一階に、何故かサーティワンがテナントという、どう考えてもダメな組み合わせだろそれってビルのオーナーにツッコミたくなるような微妙なロケーションにそれはあった。ちなみに当時はサーティワン自体がまだ珍しく、「見かけたら入らないと人生損してる」ぐらいのノリだったもんで、「歯医者に行って歯を綺麗にしてもらった直後に、敢えて虫歯の原因になりうるアイスを食べに行く」というツッコミどころ満載なパターンがお約束の流れになっていた。

そこでチョコミント味と出会ってしまったのだ。ミントという少し大人なフレーバーに、大好きなチョコレートの粒が絡んで、口の中で絶妙なハーモニーを奏でるその衝撃といったら、近所の子達とかくれんぼ中に、年上の男の子が何故か一緒に隠れていた女の子に告白し始めて、その一部始終を聞いてしまったぐらいにドキドキしたし、大人の階段を上った感があった。それ以来、すっかりこの魅力に取り憑かれたまま現代に至る。

 

しかしこの「チョコミント」という名称、見事なまでに和製英語なもんで、まだアメリカに来たばかりで初めて英語でアイスを頼んだ時、全く通じずに焦った経験がある。小学生にしていきなりネイティブ英語の洗礼を受けた、ってまぁ当時は全く英語話せなかったんだけども。アイス屋のおばさんに「チョコミント!」と指差して教えると、”Oh! Mint chip!” と言われ、その場で何度か復唱させられた。さながら英会話教室だ。というわけで、自分が初めて覚えた英単語はmint chipだった。(一般的にはmint chocolate chipの方が使われてる気がするけど。)

 

それから少し経った後、車でサンフランシスコへの移動中に"IT'S-IT"と書かれた看板を発見する。チョコレートがふんだんにかかったクッキーサンドイッチアイスの絵も隣に描かれている。見るからにアメリカンで美味しそうだ。その時初めて”it”という単語を覚えた。というか、どんだけアイスで英語学んでるんだよ自分w

 

大人になると、チョコレートもラムレーズンも好きになってしまったし、最近は塩キャラメル味も捨て難い。やはり迷う。なので、買うときは基本小さめなカップにし、2-3種類の味を頼むようにしている。コーンにすると、その分お腹が膨れてしまうので、通常カップ派だ。

 

余談だが、コーラフロートというデザートがある。お馴染みのコーラにバニラアイスが入った物だ。定番はコーラだが、アメリカならルートビアだったり、昭和ジャパンならメロンソーダとの組み合わせもある。高校の頃、「スプライトもチョコミントアイスも好きだから、いっそのことフロートにしてしまえ!」と思って作った事がある。

この時、初めて「1+1がマイナスにもなりうる」という事を身を持って体験した。

 

人生日々勉強とはこの事。あれ以来2度とやってない。